みなさん、こんにちは!
ブログへのご訪問、ありがとうございます♪
今回は、「昨今の接遇・接客事情」について、わたしの感じていることをお伝えします。
先日、ココスというファミリーレストランを利用した際に、とても驚く光景がありました!それは、食事を提供してもらう際、なんと店員さんではなく、「ロボット」が食事を運んできたということ。(写真は、ココス配膳ロボットです)
ただ運ぶだけではなく、音声も流れるため、正しい敬語で丁寧に案内してくれ、またボタン操作も非常にシンプルでした。不愛想な店員さんに、感じの悪い接客を受けるぐらいなら、よっぽど愛らしくて、気持ちの良いシステムだと感じました。
しかもこちらの店舗、以前にも同じ時間のランチ時に利用したことがあるのですが、以前は食事提供までにとても時間がかかり、忙しいのか店員さんにもなかなか声をかけられないような雰囲気。
きっと、配膳ロボットの導入によって、店員さんにも余裕ができたのでしょう、今回も忙しいランチ時の満席状態でしたが、以前より雰囲気も和やかだと感じました。
「あぁ、このようにAI化が進んでいくのだなぁ」としみじみ、その配膳ロボットを眺めながら、気持ちよく食事をしました。
世の中の急速な変化の中で、今、わたしたちが考えるべきことはどんなことでしょうか?
医療・福祉、アルバイトの方も、販売業、飲食業、接客業の方も、必見!
・・・もう人はいらない?
ドキッとすることを言いましたが、あながち間違っていないと共感していただけるのではないでしょうか?
かつては、「ホールスタッフ」「ウエイター」「ウエイトレス」の求人があふれていましたが、コロナ禍により外食産業にも影響がありましたね。それに加えて、上記のように、業務の一部が無人で行える状況になっています。
「レジ」も、同じことが言えますね。この頃、セルフレジを導入する店舗がかなりの勢いで増えています。わたし自身も、たとえばとても作業の遅いレジスタッフに当たると、イライラしてしまうことがあります。「自分でやったほうが早い」「お菓子一つ買うだけに並びたくない」と感じる人がほとんどです。
医療や福祉の業界においても同様の現象があります。これまで人と人が顔を見合わせておこなっていたことが、ICT化しています。例えば「申し送り」や「見回り」です。
今や「申し送り」は、ほとんどカルテなど文字入力を行う形で共有されています。これにより、記録性も上がります。どこにいてもツールさえあれば確認することができますし、複数の人が同時に同じ情報を正しくキャッチすることができます。
「見回り」というのは、各お部屋やベッドまで、患者さん利用者さんの状態を目で確認しにいく業務を指します。見守りシステムの普及により、お部屋まで行かなくても、手元のスマートフォンやパソコンの画像上で様子を確認できるようになりました。もちろん、安全確認のために、見守りシステムと並行して巡回を行っている病院・施設がほとんどですが、それでも巡回回数が減り、その時間を他の業務に回せているという声を聞きます。
便利なことばかりお話していますが、これらICTやAIの導入については、当然ながら、かなりの高額な費用が必要になります。
導入と引き換えに、接客スタッフ、応対スタッフ、人件費をどんどん減らしていく必要があるのです・・・
人材育成業にも影響が!
上記のようなことは、他人事ではなく、わたくし自身の提供するサービスにも危機感を覚えるものがあるのです。
前回のブログで、「お会計用語」について記事を書きましたが、「セルフレジ」「キャッシュレス」が進めば、お会計用語やお金を扱う場面は減っていきます。
例えば、研修の中で、「敬語の重要性」「敬語トレーニング」「文書作成」などを行いますが、この頃話題の「チャットGPT」がもっとメジャーになれば、これらも需要が下がることが予想されます。
これまでのような接遇マナースキルやビジネスマナー、形ばかりを重要視する研修では、立ち行かないのです。
人の心を育む重要性
それでも、人と人との関わりが0になることは、まだまだないと言えるでしょう。
必要なのは「AIでは補えない、心ある応対」「イレギュラーな状況でも安心を感じられる対応能力」のスキルを上げていくことだと感じています。
- 定型的
- マニュアル通り
- 決まりきった形
これらはロボットでも行えることです。
人として、ロボットにはないメリットをアピールするなら、まずはこれらの「誰でもできる」形は、しっかり習得しておく必要があります。
その上で、「心温まる言葉がけ」「予想外なうれしい応対」「思いやり溢れる行動」こういったことをプラスできるスタッフは、きっといつまでも重宝されるに違いありません。
また、先ほどにも書きました通り、ロボットなどを導入するには高額の費用が必要です。
「そんなお金はない。うちは人を使ってやっていく」というのであれば、スタッフ教育にもますます力を入れ、これまで以上に効率化にも取り組む必要があります。
まずはマニュアル業務を徹底的にこなせるよう教育し、「待ち時間」「ミス」を減らしていく。その上で、ロボットにはできない、心温まる応対スキルを高めていく。
ロボットを買うよりは、人材育成研修のほうがはるかに安価です。人材育成をプロに任せて、徹底的にスタッフ教育に力を入れることをお勧めします。
どこまでも相手の気持ちに寄り添う
話は戻りますが、先日のココスで他のお客さんの様子を眺めていると、隣の席に「手の不自由な高齢のお客さん」がいらっしゃいました。
まず、注文はタッチパネルで行うため、その作業にも苦労している様子で、通りがかった店員さんを呼び止め、タッチパネルでの注文を一緒にやってもらっていたのです。
その後、そのお客さんのもとに「アツアツのグラタン」が、配膳ロボットで運ばれてきました。わたしはつい、お尻を上げ、何か手伝えることはないかと様子を見ていました。しかしそのお客さんは、慣れた手つきでお盆ごと、なんとか持ち方を工夫しながらテーブルに移動させていらっしゃいました。「ホッ」とした瞬間でした。
このように、例えば、配膳ロボットを導入しているレストランにおいても、人の心が活かされる場面があることにお気づきでしょうか?
タッチパネルの段階で、
- 手が不自由であること
- 操作など一人では不安があること
- 注文したものは、熱くてやけどの恐れがあるもの
という情報を得ることができるのです。
心温まる接客とは、どんなことができるでしょうか?このお客さまに限っては、配膳ロボットではなく店員さんがお食事を運んでくれてもいいのにな、と感じました。
例えばお水を飲みたいかもしれません。お水はドリンクバーに各自で取りに行く仕組みです。
店員さんを呼びたくても、タッチパネル上で操作しなければ気づいてもらえません。
「必要でしたらお水をお持ちしますね」
「何かあれば、こちらをタップしてお呼びくださいね」
先読みして、ご案内できることもあるのではないか、と感じました。
特別扱いをするのではなく、場面に応じて、相手に応じて、必要だと思うことを、まずは「お伺いする」。求められれば「行動する」。これが「ホスピタリティマインド」だと考えます。
ロボットやマシーン頼りでは決して叶わない、相手に寄り添った応対ができれば、それはとても価値ある接遇•接客になるのです。
そんなことを伝えていける講師でありたい。
わたくし自身、世の中の情勢を読み取りながら、AIやロボットに負けないスキルを伝える研修を提供できますようブラッシュアップし、謙虚に真摯にこのお仕事に向き合っていきたいと思う日々です・・・
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!